1900 年前後は共布ではなく、着物の帯のように独立した布でロー・ウエストの位置を飾っていたんですね。こういうファッションのクロモスはたくさんあります。女の子の賢そうな表情が気に入りました。比較的粗い石版印刷ですが、椅子の深紅の天鵞絨の陰影や洋服のひだがよい感じに表現されています。このパレット型のカードは複雑なカッティングと上方を飾る切り込みの模様に特徴と魅力があります(綺麗に撮影できず、残念)。そのせいか、あっさりした絵柄と色合いがよく合っていますね。
フランス北部のリールにあった、チコリ・ドリンクを扱う C. Beriot (セー・べリオ)というお店のトレード・カード。À la Belle Jardinière(ア・ラ・ベル・ジャルディニェール/美しき女庭師風に)というのが商品名です。『La Belle Jardinière(美しき女庭師)』はラファエロの絵画のタイトルでもあり、1820 年代から 1970 年代まで存在した百貨店の名前でもあります。そう言えば、「à la jardinière」は野菜の付け合わせのこと。料理好きのボーイフレンドが教えてくれました。素敵な言い回しだと思いませんか? ところで、表の右下の余白部分に謎の星形文様が、見えにくい色で印刷されていて、その調査に乗り出しました。でも、解ける謎だとは思っていません(爆)。
ボーイフレンドは、フランスでよく飲まれるチコリ・ドリンクは埃っほい味がして嫌いだそうです。同感。「でも、もしかして、あなたが知らないだけで、美味しいチコリ・ドリンクがあるんじゃないの?」と訊いたら、「ないっ!」とのこと(笑)。