2010/10/04

作家の家


フランス、イギリス、ドイツ、イタリア、アメリカを中心に取材した写真集です。テーマはタイトルが示す通り、作家の家と周囲の自然だけを撮影したもので、19世紀末に生まれた作家たちの生活と人生の「跡」を垣間見ることができます。取り上げられた20名の中には日本ではあまり知られていない作家も含まれています。

いずれも街中の生活ではなく、都市から離れた場所にあり、家族もちであっても孤独と自分の小宇宙に親しめるような空間作りがなされているような気がしました。書斎机の複数の鉢から蔦が這い上がり、窓一面を覆ったまま枯れている様子をとらえた扉の一枚が象徴的です。