2011/05/06

棲み処

子供のころから古いものに囲まれていたら、どんなに素晴らしかっただろうか。古いものを眺めているだけで想像の世界に放り込まれ、飽きもせず何時間もそこで愉しんでいたりする。

花は花らしくなく、仔猫は仔猫らしくなく、家のドアは開かず、本は自ら声を出し、川の流れは時々止まって溜め息をついては再び流れ出す...。本当はそこが私の棲み処なんだと思う。