2011/10/23

月夜の蒼さ

1855~1974 年までパリのオペラ地区で親しまれた Grands Magasins du Louvre(ルーブル百貨店)のトレード・カードです。裏には Overture de la Saison D'été(夏の幕開け)と書いてあって、均一価格のご奉仕品という感じの商品例が記載されています。昔から売り方ってそんなに変わってないようですね(笑)。

さて、肝心のイラストですが、基本的には石版印刷です。木の上で眠っている青年の洋服は手彩で、丁寧に細部が描かれています。


男女の道化師が外で微睡んでいます。女性は何故かベッドに横たわっていますから、巡業中の生活のひとこまにも見えますが、月夜の蒼さのせいで幻想的な雰囲気が漂っています。笛の音がかすかに聴こえて、夜は益々深まっていくのでしょう。

写真ではよく分からないのですが、お月様は一応...笑っています。