2011/10/23

木馬

昔、実家に布製の小さな馬が置いてあった。薄黄緑の胴に細かな刺繍が刺してあって、たて髪はオレンジの糸だったような気がする。

本物の馬は大きくて、どうも怖いのだが、自作の俳句には馬の句が多い。私の馬のイメージは、主人を乗せず疾走する暴れ馬、黙々と働く農耕馬、子供のころ山の中の祠で見た神馬、そして少し狂った表情の回転木馬の馬...。こんな乏しいイメージで、どうして馬に拘るのかよく分からない。


1986 年に出版された『Painted Ponies』が今も入手できると知って、早速注文した。ファッション・フォト全盛期に顧みられない写真集だった。当時、アルバイトをしていた洋書ロゴスでも私の購入が唯一だったようだ。度重なる引っ越しで、手放したことを後悔していたが、好きなものとはいつか再会できることになっているらしい。